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鹿児島の御茶碗屋つきの虫の毎日のお仕事

完成度



だんだんと仕上がりが良くなってきました。



大島紬を纏うカップ
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転写フィルムのデザインも、大島紬が美しく表われています
本物の大島紬を切って、そのままカップに張りつけたような・・・感じ
黒薩摩のイメージが変わってきます。


手間をかけています
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縦糸横糸で織り成す大島紬の模様はよく見るとデジタルです。
ドットが直線を表し、紬文様となります。 
手描きで表した大島紬文様が、イマイチ紬らしく見えないのは、その手描きのせいです。
(手描きって、線が柔らかく、やさしいんだよね)
紬文様はコンピューターによるデザインから版を起こしたほうがよりパキッと紬らしく見えます。
(現在の大島紬のデザインはコンピューターで行われています。この文様もそれをアレンジした本物です)

ここで大事になるのは、器の手作り感です。
僕の出番です。
紬を纏わなくても絵になる器でないと、お互いを引き立てることができません。
器の外を削る場合は、内がわはろくろ目を出します。
(出来るだけ薄く引き、その一皮だけを剥いたやる感じ)
種類によりわざと外にもろくろ目を残し柔らかさを狙う場合もあります。
どちらにしても、ラインの柔らかさが命です
写真の赤いラインはフリーハンドで彫っていきます。

転写フィルムの張る面積や場所は、紬職人の方々が主になって決めていきます。
そこで、茶碗屋と着物屋がぶつかり合います。
(たくさん張りたい着物屋?生地を生かしたい茶碗屋?)
どちらかが折れる場合もあります。
どちらも納得行く場合もあります。
お互いにプレッシャーを掛けあいます。
金箔を貼るように大事に大事に張って行きます。
(このオリジナルフィルムはある意味金箔よりも高価です)

そうやって、紬もんが出来てきます。









有田陶器市へ行ってきます。
新幹線指定席で・・・
往復一人21000円です。
家内とふたりでその二倍!!!

車や電車の混雑と、私達の年や体力、精神力をかんがみ。。。予約しました。

鹿児島に家内を連れてきて15年。
ほんの1~2度、二人で出かけたことがあるだけです。
初めての電車旅です。
駅弁とビール。。。
日帰りですが、楽しんで来たいと思います。

by tukinomusi | 2009-04-28 17:34 | 作陶の話
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